嗅覚障害
嗅覚障害とは?
においを感じる経路のどこかに障害が起こって、においを正常に感じることができなくなる症状のことです。嗅覚と味覚は、密接に連携しています。舌の味蕾(みらい)は味を識別し、鼻の神経はにおいをかぎ分けます。これらの感覚情報はともに脳へ送られ、脳で一つに統合されることにより風味として認識し、味わうことができます。
嗅覚は、鼻に生じた変化、鼻から脳へ走る神経に生じた変化、脳に生じた変化などの影響を受けます。
例えば、風邪をひいて鼻の空気の通り道が詰まると、においの分子が嗅覚受容体(鼻の内側の粘膜にある特殊な神経細胞)届くのが妨げられ、嗅覚が衰えます。嗅覚は味覚にも影響を及ぼすため、かぜを引いているときに食べ物の味がないように感じるのはこのためです。
嗅覚障害の原因
嗅覚障害の原因としては、下記が考えられます。
●慢性副鼻腔炎などの鼻の慢性炎症に伴うもの
●ウイルス感染による風邪など鼻の急性炎症に伴うもの
●アレルギー性鼻炎によるもの
●脳に異常がある場合に起こるもの
原因によって治療法は異なりますが、鼻の炎症のコントロールや、漢方などのにおいの神経を回復させる薬を用いて治療を行います。