診療内容

舌下免疫療法(スギ花粉症・ダニ抗原に対するアレルギー性鼻炎)

舌下免疫療法(シダキュア・ミティキュア)の適応年齢が下がり、5歳以上の小児も対象になりました。
お子さんの舌下免疫療法をお考えの方は、お気軽にご相談ください。

舌下免疫療法の対象

スギ花粉症患者さん (成人及び5歳以上の小児) ※1
ダニアレルギー患者さん (成人及び5歳以上の小児) ※2

が、舌下免疫療法の対象です。治療前に確定診断が必要です。

 

※1:対象者はスギ皮膚反応テスト陽性や採血によるスギ特異的 l g E 抗体陽性の方

※2:対象者はダニ抗原皮膚反応テスト陽性や採血によるダニ特異的IgE抗体陽性の方

 

【治療を受けることが出来ない方】

(1)重症気管支喘息患者
(2)高齢者(65歳以上)
(3)妊婦・授乳婦
(4)非選択的β遮断薬内服患者
(5)全身性ステロイド薬内服患者
(6)悪性腫瘍・自己免疫疾患・免疫不全患者

舌下免疫療法とは?

舌下免疫療法は、スギ花粉やダニ抗原を原料としたエキスを少量から舌下に滴下服用することにより、体を慣らしてスギ花粉やダニ抗原によるアレルギー症状を和らげる治療方法です。

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当院で実施している治療

【スギ舌下免疫療法】

シダキュア(スギ花粉舌下錠)

・適応年齢:成人及び5歳以上の小児

・通院回数*:1カ月に1回

 

【ダニ舌下免疫療法】

ミティキュア(ダニ舌下錠)

・適応年齢:成人及び5歳以上の小児

・通院回数*:1カ月に1回

 

*治療回数は、治療開始3週間目以降の通院回数

舌下免疫療法の効果について

約8割の方が効果を実感されています。
国内臨床試験結果によると、舌下免疫療法を約2年間行った方266人のうち、
①約6割の人が花粉症の症状が軽くなり、
②約2割の人が完解する(症状がほとんど出なくなる)
と報告されています。
治療した方全員に効果がでるわけではありません。

こんな方には舌下免疫療法がおすすめ

治療期間が長期(3~5年)でも、根本的にスギ花粉症やダニアレルギーを治したい方

薬、レーザーなどは治療効果はあるものの、ずっと効果が持続するわけではありません。

根本的に体質を改善し、症状を和らげたいとお考えの方にお勧めです。

 

薬を減らしたい・止めたい

薬を飲んでもアレルギー症状が軽減しないことや、眠くなるなど副作用が起こるがあります。

毎年、何ヶ月もお薬を飲み続けることに抵抗がある方は治療法の1つとして検討ください。

 

月に1回来院可能な方

舌下免疫療法は定期的な通院が必要です。

治療開始時期について

スギ花粉症患者さん(成人及び5歳以上の小児)
花粉の飛散時期(1月~5月)は、治療の開始ができません。
6月~12月にご相談ください。

 

ダニアレルギー患者さん(成人及び5歳以上の小児)
季節問わず、いつでも開始できます。

治療開始に至るまで(初回受診日)

舌下免疫療法を検討されている方は、医師・スタッフまでお声がけください。

初回受診日は、下記の方法で舌下免疫療法の対象となるかを判定いたします。

 

問診、鼻内所見などの診察

 

スギ花粉症・ダニアレルギー症の診断と他のアレルギー反応(ハウスダスト・カビ類など)の合併の有無の判定

 

治療を受けられない患者に該当しないことの確認

 

治療継続意志の確認
※詳細な問診と治療の説明が必要です。後日改めて説明させていただくこともあります。

 

治療対象者には治療開始となります。

治療開始日:ご来院いただきます

【ご来院時間について】

初めてお薬を投与する日は、院内に30分いていただくため、午前は11:30、午後は17:30までにご来院をお願いしております。ご協力をお願い致します。

 

1 「スギ花粉減感作療法薬」または「ダニアレルギー症花粉減感作療法薬」の処方

スギ花粉減感作療法薬:シダキュア

ダニアレルギー症花粉減感作療法薬:ミティキュア

 

2 院内で実際に舌下に投薬します。

 

3 滴下後30分は院内で安静に過ごしていただきます。

 

4 30分経過後再度診察いたします。

 

5 治療による副作用がないことを確認し、今後の治療方法を説明します。

 

6 治療説明を理解了承され、診察終了となります。

治療開始~2週間

【シダキュア】スギ花粉症患者さん

最初の1週間は2,000JAU錠を、2週目以降は5,000JAU錠を1日1回1錠、長期間にわたり継続して服用します。

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【ミティキュア】ダニアレルギー患者さん

最初の1週間は3,300JAU錠を、2週目以降は10,000JAU錠を1日1回1錠、長期間にわたり継続して服用します。
>詳しくはこちらをご確認ください。

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3週間目以降

1日1回同じ量の薬剤を舌下に投与していただきます。
これを3年から5年は継続していただきます。
受診は月1回必要となります。