急性扁桃炎
急性扁桃炎とは?
のどの奥の左右両側には扁桃(扁桃腺とも呼ばれます)があります。急性扁桃炎では、扁桃がウイルスや細菌感染によって、赤く腫れ、のどの痛みや発熱が現れます。風邪などで抵抗力が弱まっている時や、疲れている時にかかりやすい病気です。
扁桃炎は初期症状が風邪に似ています。そのため、悪化するまで気づかないことが多い病気です。発熱・のどの痛みが続き、風邪薬を服用してもなかなか改善しない場合は、扁桃炎の可能性があるので耳鼻咽喉科に相談しましょう。
急性扁桃炎の症状
扁桃炎では主に下記のような症状が現れます。
●発熱
●のどの痛み
●(のどの痛みで)ものを飲み込むのがつらい
●首が痛い
●耳が痛い(のどの痛みが、耳の痛みのように感じやすいため)
●扁桃腺が真っ赤に腫れる
●のどに白い斑点(膿栓)がついている
急性扁桃炎の治療
当院では主に下記の治療を行います。
●解熱剤の処方
●細菌感染が原因と考えられる場合、抗生剤を処方
●高熱による脱水の場合、点滴
扁桃炎は重症の場合、入院治療が必要になることがあります。
その場合は迅速に判断し、紹介状を準備いたします。
注意が必要な扁桃炎
●EBウイルスによる扁桃炎(伝染性単核球症)
●アデノウイルス感染症(咽頭結膜熱 プール熱)
ウイルス性のため、抗生剤の効果がありません。そのため、対症療法となります。
●扁桃周囲炎・扁桃周囲膿瘍
急性扁桃炎が悪化し細菌が増殖し続けると、炎症がさらに広がり「扁桃周囲炎」になる場合があります。扁桃周囲炎がさらに進行すると「扁桃周囲膿瘍」と呼ばれ、喉に膿がたまって膿瘍が生じることがあります。この状態になると、扁桃腺の横を切って膿を出したり(咽頭切開排膿術)、点滴治療を行ったり、入院での治療をお勧めする場合があります。時に、生命に関わる場合もあるため、しっかりとした初期治療が大切です。